滅菌・院内感染対策について
「手術をするわけでもないのに、歯科医院で滅菌や消毒にそこまでこだわるの?」とおっしゃるかもしれません。
通常の歯科治療では手術をすることはありませんが、治療の内容によっては多少出血を伴うことがあります。そのときに、もし治療器具の滅菌や消毒が不十分だと、前の患者さんに使った器具を介して、B型肝炎やC型肝炎、HIVなどに感染する可能性が高いことがわかってきました。
歯科医院の滅菌消毒業務には、診療報酬がありません。一生懸命やればやるほど経費がかさみ、歯科医院の経営は苦しくなっていきます。しかし、患者さんに安心できる治療、安全な治療を受けていただきたいという思いから、当院では、滅菌消毒をはじめとする院内感染予防に力を入れています。
当院の滅菌・院内感染対策
当院では、診療器具や器械について、すべて患者さんごとに滅菌を行なっています。器具使用後は専用消毒薬で消毒した後、超音波洗浄を行い、オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)やガス滅菌器で滅菌、紫外線殺菌器で保管しています。またユニットおよび周囲については患者様ごとに70%アルコールや超酸性水で消毒しています。
滅菌処理しているもの
●診察基本セット(歯科用ミラー・歯周ポケット用探針・ピンセット)
●手術器具
●タービンのバー(歯を削るドリルの先端部分です。)
●リーマー、ファイル(歯の根の治療をするときに、細菌に感染した歯質を掻き出す器具です。)
●電気エンジンやタービンのハンドピース(歯を削るドリルです。)
使い捨てにしているもの
●紙コップ
●注射針
●麻酔液
●エプロン
滅菌と殺菌と消毒の違いをご存知ですか?
消毒
病原微生物をある程度殺すこと。
殺菌
病原微生物を殺すこと。消毒よりは強いのですが、まだ不十分です。
滅菌
物質中の全ての微生物を殺すこと。完全な処理です。
![]() | オートクレーブです。器具を完全に滅菌いたします。 |
![]() | 超酸性水生成器です。殺菌性が非常に高い割りに、人体にやさしい為害性の少ないのが特徴です。 |